風邪と間違いやすい症状に注意!秋の花粉症対策

1 はじめに

花粉症は、スギ花粉などの印象から、春に流行するイメージが強い人も多いと思います。しかし、春に限らず、1年を通して飛散している花粉で苦しむ人もいます。秋の花粉症を知らない人もいますので、花粉症の人が働いているのを見て「風邪を引いたスタッフを店頭に出しているのか?」などと会社の労務管理に対してマイナスの印象を持ってしまう可能性もあるでしょう。
ここでは、社員と共有しておきたい秋の花粉対策をご紹介します。

2 夏から秋にかけての花粉症

秋の花粉症は、8月から10月にかけて、主にブタクサやヨモギ、カナムグラなどの花粉によって引き起こされます。特に、ブタクサ以上に抗原性が強く、飛散量も多いヨモギは要注意です。これらの植物は、市街地の広い範囲に多く分布しているため、普段の何気ない通勤や散歩、ジョギングのときなどに吸い込んでしまう可能性が高いのです。例年のピークは9月ですが、雨などの影響で10月にずれ込むこともあります。
花粉症の症状は、鼻水や微熱など風邪の症状と似ているため、夏から秋にかけての季節の変わり目に発症した場合、風邪と勘違いして花粉症だという自覚のない人もいるようです。

3 秋の花粉症の症状

夏から秋にかけての季節の変わり目は、風邪をひきやすい時期ですが、この時期に以下のような症状が続いた場合は、風邪よりも花粉症等のアレルギー疾患を疑った方が良いかもしれません。

  • 透明で、粘度の低い鼻水が出る
  • 鼻水やくしゃみが1週間以上続く
  • 目や鼻がかゆい
  • くしゃみが止まらない
  • 晴れた日、特に症状が出やすい
  • 微熱がある

春に多く飛散するスギ花粉は粒子が大きく鼻の粘膜にとどまりやすい一方で、秋に飛散するブタクサ花粉は粒子が小さく気管に入りやすいため、症状がひどい場合、ぜんそくのような症状になることもあるようです。

秋の花粉によって、一般的なアレルギー性鼻炎の症状も引き起こされます。上の症状であてはまる数が多いほど、花粉症の可能性は高いでしょう。

4 社員に喚起したい秋の花粉症対策

会社としては、社員が花粉症になった場合、症状による影響で業務に集中できなくなる懸念があります。シーズンが近づいたら、社内で以下のような秋の花粉対策について共有し、予防できるようにしましょう。

●マスクの着用

マスクをすることで花粉をブロックし、鼻や喉の症状を防ぐことができます。会社でマスクの支給を検討しても良いでしょう。(なお、マスクの内側にガーゼを当てること(インナーマスク)で、さらに鼻に入る花粉が減少することがわかっています。)

●うがいや手洗い、洗顔の徹底

出勤時や外出先から戻ったときなど、うがいや手洗い、洗顔が効果的です。うがいをすることで、喉についた花粉も流すことができますので、社員へのうがい奨励などを行いましょう。

●衣服についた花粉を払う

花粉は衣服にも付着しやすいため、社員が外出先から帰った際は、衣服についた花粉をしっかりと落とすことを習慣にするよう奨励しましょう。

出典:「花粉症環境保健マニュアル-2014年1月改訂版-」(環境省)(https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/manual/full.pdf

5 ダニやカビなどのアレルギー性鼻炎にも要注意

予防策を講じているにもかかわらず、状況が改善しない場合は、花粉症以外の可能性があります。
秋は、ダニや蛾などの昆虫アレルゲンが多くなるシーズンで、これらの死骸が粉状になった物を吸い込むことで、アレルギー性鼻炎やぜんそくの症状を引き起こすこともあります。
また、カビなどのアレルゲンも、夏から秋へ変わる時期に増加します。特に気密性が高く、湿度が高い建物はカビが発生しやすいので、オフィス環境も確認し、空気清浄機の導入なども検討してみましょう。

 

6 おわりに

秋のアレルギーはあまり知られていないということもあり、症状に悩む本人も風邪と勘違いしてしまい悪化させてしまうケースがあります。会社側から事前に秋の花粉症について社員と知識を共有し、適切な対策をとることで、リスクを回避しましょう。また、マスクの配布や空気清浄機の設置などの、身近で目に見える対策をすることにより、社員も危機意識を持ち事業リスク予防に繋がるのではないでしょうか。
社員の体調不良は、業務に悪影響を及ぼしかねません。もし、花粉や風邪のような症状を引き起こしている場合は、できるだけ早く病院へ行くよう指導することが大切です。

 

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